数字アレルギーでも大丈夫!-数字のからくりを見抜け by 吉本佳生

2013 03 08 23 38 18

「スタバではグランデを買え!」がベストセラーの吉本佳生さんによる「数字の読み解き方」のコツについての本で、政府や調査機関や企業が発表する数字に騙されないスキルについて書かれている。

本書のメインテーマになっているのは、「変化率」を表したグラフに騙されないようにするには、どうすれば良いのかということでる。

「変化率」というのは「伸び率」とか「前年対比」とか「成長率」といったもので、ビジネスの世界でもよく使われるから販売や営業の仕事をしている人にとっては馴染みがあると思う。

またそのような仕事をしていなくても、「株」や「円」や「DGP」が前月から上がったとか下がったとかいうニュースでも、この「変化率」は使われることが多い。

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photo credit: jurvetson via photopin photo credit: jurvetson via photopin cc

「変化率」というのはとても厄介な数字で、簡単にはブラフ化できないしグラフ化したとしても間違った読み方に誘導してしまうことが多い。

例えば日本の人口が減少したということも、近年と比べるから減少しているのであって、江戸時代や明治時代と比べると断然増加しているということになる。

これは極端な例なのでバカにする人もいるかも知れないが、同じようなことが「金融商品」のセールストークで使われている。

1年前と比べると明らかに値下がりしている商品なのに、値上がりしている直近の数ヶ月だけを切り取ったグラフを顧客に見せて、値下がりのリスクがぼぼセロのように思わせるやり方でだ。

つまり現在の数字を都合が良い過去の数字と比較して、意図的に間違った理解を誘導する手法である。

このように人を騙してやろうとしてグラフを作るのはともかくとして、悪気がなくても結果的に間違ったグラフを作ってしまうのがこの「変化率」という数字なのである。

こういった騙しのテクニックに引っかからないために必要なスキルや、間違ったグラフを作らないための技術を学びたいと思った人は、ぜひ本書を手に取ってもらいたい。

本書は新入社員とその上司の会話を通じて、わかりやすくグラフの見方と作り方を説明してくれる。

私たち読者は新入社員となって、「数字の達人」という設定の上司の説明を聞くという形で、19個の具体的な物語が進行されるので内容はスムーズに理解できると思う。

グラフや表にアレルギーを持っている人にぜひお勧めしたい一冊である。

by isopiii

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