[書評]『人を動かす文章術』by 齋藤孝

2013 04 23 00 38 52

三色ボールペンでお馴染みの齋藤孝さんの文章はとても分かりやすく読みやすい僕の大好きな作家の1人だ。そんな齋藤孝さんの文章術の本。

エッセイを書くには、最初にゴールを決めると上手くいく -[読書ノート]人を動かす文章術 by 齋藤 孝

本書では「エッセイ」「ビジネス文書(稟議書・報告書・企画書・始末書)」「学生のための文章術(感想文・小論文・自己アピール文)」「メールの文章」など、生活に関わる様々な文章の書き方を教えてくれる。

全体を読み通すのが基本だが、気になる文章のところを重点的に読んでもいい。

「エッセイ」の書き方についての本はあまり見かけないのでその部分は特にお勧めしたい。

ここでは第一章から第六章に分かれている中で、「エッセイ」の書き方について書かれている第一章と第二章、そしてまとめの第六章の中から、僕がハイライトのところを紹介したい。

第一章「エッセイからはじめる書く技術」のハイライ

「書く生活」と「書かない生活」とでは、暮らし方、ものの見方に差が出てくるのです。「エッセイ力」の向上と認識力・発見力の向上は、連動している。書く生活を始めると、これが実感できます。p.13

僕の「エッセイ力」がどこまで向上したか分からないが、ブログを書き始めて、暮らし方、ものの見方に差が出がでてきたのは実感している。

常に文章にするネタを意識しているので、感性のアンテナが磨かれ注意深くなった気がする。

大げさではなく、生活の中に「発見」を求めるようになったのだ。

そしてこの「発見」についてはこのように書かれている。

発見というのは、なにも「人類史上初の発見」である必要はありません。書き手であるあなたにとっての発見とは何なのか、ということです。p.16

文章の内容の良否はこの「発見」があるか、ないかに尽きるのである。

あるエピソードに触発されて認識にいたるプロセスを書く、というのは文章を書くことの一番の基本です。そこに文章力などというものは、とりあえず必要はありません。必要なのは、認識の獲得、新しい発見です。p.18

文章力はあるに越したことはないが、とりあえず必要ないというのは心強い。必要なのは「新しい発見」すなわち独自のモノの見方のことであるが、この独自のモノの見方を獲得するはかなり難しい。

第二章「まずゴールを決める」のハイライト

最初に必要な作業は、書くための「ネタ出し」です。p.38

書くことを明確にしないと文章は書けないのだが、ペンが進まない場合はこの書くことが明確になっていないことが多い。

(タイトルの付け方は)ゴールに対する疑問文の形にすることをお勧めします。p.44

タイトルを疑問文をにするというのは、ブログのようなWebライティングの基本のテクニックとしても使えるかもしれない。

このブログのタイトルも疑問文にしてみたのだがどうだろうか?

引用ノートを作って、その引用部分の横になぜこれを引用したのかを書いておくと、文章を書くときに非常に使えるようになります。p.52

いまいち独自性がない文章の場合、この引用を使うことによって逃げることができるという便利なテクニック。

「僕にとってはこれとこれがつながっている」とか「こてろこれは似ているけれど、実はここが違う」という見方は、あなた独自の視点です。それさえ盛り込めば文章は完成したも同然です。p54

文章を書くのに必要な独自の視点を見つめるためのテクニックである。

第六章「評価されるワンランク上の文章術」のハイライト

文章においては、凡庸さは恥です。(中略)私が本書を書くにあたっての、隠されたテーマなのです。p184

文章を書くときに気をつけなければならないことは、まずは一般論を乗り越えてから書き始めるということです。「一般的にはこうだけれども、自分はこうだ」と、まじが否定すべき一般論を乗りける。そこから書くことが始まるのです。

本書のテーマは「人を動かす文章の書き方」であるが、もう一つのテーマは「凡庸でない文章の書き方」なのである。

おわりに

文章を書くにあたって凡庸は恥。

凡庸な内容であればわざわざ文章を書く意味がない、とうところが一番心に響いた。

ややもすると、凡庸なこ一般論を書いて本質から逃げてしまうのだが、そういったことがないように、戒めとして「凡庸は恥」とディスプレイに付箋を貼っておこう!

by isopiii

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