ブログを書くにに必要なのは「文章を書く力」ではなく「アイデアを生む力」だ!〜『知的創造の作法』阿刀田 高(著)

「納得できる文章が書けない!」と悩もことがある。

そんなときは文章術の本を買いあさる。

しかし、文章を書くために必要なのは「文章力」ではなく「アイデアを生む力」なのかもしれない。

IMG 5077

文章術の本には、「人に伝わる文章の書き方」が解説してある。

「文章を短くする」「主語と述語を近づける」「なるべく接続詞を使わない」「漢字と平仮名のバランスに気を配る」「句読点の打ち方」などなど… このような文章を書くためのHow Toを学ぶことは大切なことだ。

しかしいくらHow Toを学んでも、書くべきことがなければ文章を生み出すことはできない。

「ブログなんて思いついたことを自由に書けばいいんだよ!」なんて云う人もいる。

けれど、せっかくなら楽しんで読んでもらいたいので、できれば内容がある文章を書きたいと思う。

<書きたいことがあるときにだけ書く>というスタイルであれば楽なのだけど、僕はコンスタントにブログを更新することを目標にしているので、<書きたいこと>がないときには、<書くネタ>を頭の中からひねり出すいうことが必要になる。

本書の著者である阿刀田 高さんは、ご存知の通り短編小説の名手だ。

長編小説と違って、短編小説ではアイデアの切れ味が小説の出来と直結する。

そのスパッと切れ味が良いアイデアを阿刀田さんはどうやって生み出しているのだろうか?

それが本書を手に取った理由だ。

結論から書くと、短編小説の名手である阿刀田さんであっても、アイデアを生み出し作品に仕上げるには、相当な試行錯誤と苦労があるということ。

阿刀田さんは、アイデアを見つけ出すことを「井戸を掘ること」に喩えられている。

どこまで掘ればいいのかわからない水脈を求めて掘り進む。

運がよければすぐに見つかるが、いくら掘っても見つからないこともある。

偶然にも大きな水脈に当たることもあれば、やっと探り当てた水脈がチョロチョロということもある。

アイデアを生み出すために一番初めにやるべきことは、「狙いを定めること」つまりアイデアの「核」を見つけることだと阿刀田さんは書かれている。

たとえば今の時事ネタだと「STAP細胞」「ビットマネー」「ゴーストライター」などになるだろう。

このアイデアの核に自分の判断・思想・性格などを反映させて、アイデアに膨らませて作品に仕立てる。

アイデアをに膨らませるには、様々な角度から眺めてみたり、なぜなんだろうと疑問に思ったり、常識的ではない考え方でアプローチするなどの方法がある。

これらの方法の中で、ぜひ取り入れたいと思うのが「なぜなんだろうと疑問に思うこと」と「常識的でない考え方をすること」だ。

書きたいネタに対して、「なぜなんだろう」と深く掘り下げ、「常識的ではない独自に切り口」で文章を書けば面白い内容になるのではないだろうか?

たとえば、「ゴーストライター」をネタにする場合、「なぜゴーストライター」が使われるのか」と掘り下げて、一般的な見方とは違うゴーストライターの良い面や必要性を訴求する文章は、「ゴーストライターなんて視聴者への裏切り行為だ」という文章より読んで面白いに違いない。

誰もわざわざ一般常識なんて読みたいと思っていないのだから。

しかしこういった書き方をする場合は、ある程度の知識がある分野を選ばないと、膨らませようがないからその点は注意が必要だ。

この本では、阿刀田さんがネタ探しからどのようにして短編小説に仕立てたか、という種明かしが、いくつも事例として書かれているのが楽しく読める。

阿刀田さんのファンはもちろん、短編小説を書いてみたい人、作家の思考法に興味がある人におすすめの本だ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加