1万年後に人類が滅びる?〜『ここが一番面白い! 生命と宇宙の話』by 長沼 毅

人類はどこからやってきて、どこに行こうとしているのか?

生命の起源をまじめに考えると、地球外生命体の研究に行きつく。

地球外生命体といっても、頭が大きい8本足の火星人のことではない。

生命と宇宙の話

原始の地球のような、酸素がなく灼熱の地で生き延びることができる生命体。

生命の起源を求め、将来人類が生き延びるための重要な手がかりを見つけることが、地球外生命体を研究する目的である。

北極から南極まで辺境の地を飛び回る姿から「科学界のインディ・ジョーンズ」と呼ばれる、現在もっとも注目を集める研究者のひとり、長沼 毅さんによる 最新の生物科学の世界がここにある。

約50億年後、太陽が寿命となり膨張し始めると地球を飲み込んでしまう。

それが地球のおわり。

つまり地球の寿命は残り約50億年ということだ。

しかし地球上の生命の寿命はもっと短く、6億〜7億年後と云われている。

地球は徐々に水を失っていて、6億〜7億年後には水がまったくなくなるからだ。

正確には地球から水がなくなるのではなく、マントル対流という地球の活動で、地表からどんどん地球内部に水が吸収されていく。

その結果、地表から水がなくなり砂漠化して、すべての生物が死に絶える。

これは太陽の膨張と同じく、定められたことで、人類にはどうすることもできない。

しかし人類の寿命はもっと短いかもしれない。

遅くとも2万〜3万年後に来る氷河期(正確には氷期という)によって滅ぶかもしれないのだ。

地球は10万年の氷河期と、1万年の温暖な間氷期を繰り返している。

人類は1万年前の氷河期の終わりに誕生し、温暖な間氷期に文明を発展させてきた。

人類はまだ氷河期を体験したことはない。

氷河期に入っても文明を維持できるかどうかはわからない。

氷河期に入ると農産物の収穫は激減するので、21世紀末には100億人になると云われている人々を養うことは到底できない。

人口はおそらく激減する。

ではどうすればいいのか?

ひとつはガンダムにでてくるようなスペースコロニー、つまり宇宙空間に人が生活できる大規模な建造物をつくることが考えられる。

宇宙空間の実験で活躍している「国際宇宙ステーション」の技術を使えば、スペースコロニーを建造することは夢ではないが、現実的ナ方法ではないという。

なぜなら、スペースコロニーで自給自足の生活を送ることは難しく、地球から物資を持ち込むことが必要だから。

しかし、その地球は氷河期で農作物をつくることができない。

スペースコロニーの代わりに有望なのが、夢のような話だが、火星への移住である。

実は火星は「第二の地球」にふさわしい特徴を持っていると云う。

それは

1.薄いながらも大気がある

2.北極と南極に氷とドライアイス(二酸化炭素)がある

3.地球の1/3の重力がある(月は1/6)

4.1日が地球と同じほぼ24時間である

5.火星の1年には四季がある

などである。

火星を地球化することを「テラフォーミング」という。

南極と北極の氷とドライアイスを溶かし、大気を濃くすることで火星全体を温める。

その後、光合成をするバクテリアを持ち込み酸素をつくる。

これが「テラフォーミング」の大まかな手順だ。

既に米国のNPO「マーズ・ワン プロジェクト」でその第1歩は始まっているとのこと。

なんとも夢がある話ではないだろうか?

マーズワン – Wikipedia

本書には他にも、

  • 地球の生命はどこからやってきたのか?
  • 世界認定の「宇宙人と出会った時の対応方法」
  • 地球から宇宙に向けて発信しているメッセージ
  • 木星の衛星に生物がいる?
  • オリオン座の恒星が爆発すると人類はどうなる

など、最先端の研究結果を元にした興味深いテーマが満載である。

しかも最先端の研究結果を、だれにでもわかりやすい形で紹介してくれている。

このわかりやすさは、生命と宇宙の最先端の幅広い知識を著者が持っていることと、それをひろく人々に知って欲しいという熱意があるからだろう。

今までこの手の本を読んだことはない人は入門書として、そうではない人は知識の生理と補強のために。

おすすめの1冊です。

ここが一番面白い! 生命と宇宙の話

ここが一番面白い! 生命と宇宙の話

  • 作者:長沼 毅
  • 出版社:青春出版社
  • 発売日: 2014-02-25
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