有名人の写真が多くて楽しい写真展〜篠山紀信展『写真力』in グランフロント大阪

山口百恵、三島由紀夫、ジョンレノン、AKB48、長嶋茂雄、などなど。

「写真とはなにか?」とか「主題と副題」とか「撮影のテクニック」なんて考えなくても楽しめるのが、この篠山紀信展『写真力』だ。

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開場になっている「グランフロント大阪のイベントラボ」は、平日だというのに多くの人でにぎわっていた。

開場は思っていたよりも狭く、そこに大小100点もの写真が展示されているので、写真と写真の間は少し窮屈な感じがする。

お客さんは二人組のおばさまの比率が高い。

先日訪れた『アンドレアス・グルスキー展』のちょっとマニアックな客層とはまったく違うのが面白い。

参考記事:3億4千万円の写真を撮った写真家の個展〜『アンドレアス・グルスキー展』 | 雑録ブログ

展示されている写真はすべてがポートレートだ。

「篠山紀信と云えば人物写真」というイメージ通り。

それらの約9割が芸能人やスポーツ選手などの有名人の写真になっている。

決められたポーズで撮った写真もあれば、自然な仕草を取ったものもあるが、どれも存在感たっぷりの写真だ。

それもそのはずで、これらの写真は、篠山さんが50年にわたり撮影された中から選りすぐったものなのだ。

このような有名人の写真を見ると、「撮った写真家がすごいのではなくて、写っている有名人がすばらしいから、すばらしい写真になったのだ」と、思う人がいるかもしれないが、それは間違っている。

まず初めに、そもそも撮るに値する被写体の前に立つということが難しい。

写真を撮るために一番大事なことのひとつに、「いかにして写真におさめるべき被写体のまえに立つか」ということがある。

素晴らしい写真に出会ったときに、「そんな決定的瞬間に遭遇できれば自分でも撮れる」とか「そんな美しい風景を目の当たりにしたら自分でも撮れる」なんて云う人がいる。

しかし素晴らしい写真を撮った人は、偶然にその瞬間や風景に出会ったのではなく、出会う努力をしたから出会えたのだ。

たとえば、雑誌『ナショナルジオグラフィック』のカメラマンは、一ヶ月分を食料をリュックにつめ込み、壮大な自然の写真を撮るために荒野を放浪するし、戦場カメラマンは写真を撮るために戦場に向かう。

写真は撮りたいからといって、簡単に撮りたい被写体に出会えるものではない。

またポートレート写真の場合、撮られる人との信頼関係がなければ、最高の一瞬を撮ることはできない。

もちろんその最高の一瞬を写真に切り取る技術も必要だ。

そういった意味で、篠山紀信さんは最高の「有名人ポートレート写真家」なのだろう。

篠山紀信さんの大阪での個展は、今回が初めてとのこと。

グランフロント大阪ので開催は5月18日までとなっていますので、興味がある人はぜひ期間内に見に行ってください。

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